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「コマツIoTセンタ東京」で最新のICT建機を体験してきました

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今回は、JR京葉線稲毛海岸駅からタクシーで10分、新港の工業団地にある「コマツIoTセンタ東京」に行ってきました。

国が進める「i-Construction(アイ・コンストラクション)」がどんなものなのか、具体的に体験できる施設です。3次元図面、ICT建機、ドローン測量…、建設用ICTのディズニーランドと言えましょう。

だいぶ客層は違いますが。

コマツIoTセンタ東京

コマツはICTでもトップランナー


コマツは、建機で国内売上高トップ、世界市場でもアメリカ・キャタピラー社に次いで2位です。そして、ICT建機の開発でもトップクラスの開発力と導入実績があります。

参考:

KOMATSU|ICTブルドーザーとICT油圧ショベルが日本機械学会賞(技術)受賞

ICT建機は能力が高いのはいいですが、購入するとなるとコストが高い。そこで、まずグループ会社のコマツレンタルが取り扱うことで、世の中に広める戦略を取りました。レンタルは2013年に開始、販売は2016年から開始(1台2800万円~8250万円!)されています。

ICT建機のショールームと言える「コマツIoTセンタ」もコマツレンタルの施設です。レンタル建機がずらりと並ぶ同社の営業所の敷地内にあり、デモエリアだけで6600平米という規模。月に一度程度見学会があり、無料でICT建機の試乗やドローン飛行が見学できます。

この記事では、その見学会の模様をレポートするとともに、ICT建機やi-Constructionについて解説していきます。

i-Constructionをワンストップで提供


見学会はプレハブのような建物内で、コマツが提唱する「スマートコンストラクション」の案内からスタートしました。

スマートコンストラクションとは、意味はi-Constructionと同じで、ICTで生産性を高める取り組みです。

ドローン測量、3次元図面作成、ICT建機による施工、検査まで、トータルでサポートするというのが最大の売りです。

出展:KOMATSU|SMARTCONSTRUCTION CLOUD

より具体的に言うと、ICT建機をレンタルすると、次の5つもソリューションとして提供されます。

1)ドローンによる起工測量


従来のように、光学測定器で1週間かけて数千点測量といった作業が不要です。ドローンで5分程度の飛行で測量可能な場合が多いとか。ドローンで撮影した写真は3次元図面にしてもらえます。

2)設計図面の3次元化


いきなり3次元で設計なんて無理!な会社でも大丈夫。2次元図面を3次元化するサービスもあります。

3)施工計画


施工のシミュレーションを行ない、詳細な施工計画を作成。盛土量、切土量が正確にわかるとか。土砂の運搬が作業効率を左右することも多いので、ダンプ運行シミュレーションの専用システムもあります。

4)ICT建機による施工


3次元図面とコンピュータのサポートを受けたICT建機(ICTブルドーザとICT油圧ショベルの2種類)による施工。ICT建機に取り付けられたGPSやカメラによる高精度な土量の計算や進捗状況管理ができます。

5)検査


3次元図面による検査、出来形合否判定総括表の作成。

6)サポートセンタによる支援

設計変更の際の図面変更やICT建機の操作など、わからないことがあればフリーダイヤルで問い合わせられるサポートセンタも利用できます。工事の基礎的な知識を持っている専門スタッフが対応するそうです。

これらがトータルで提供されます。

ドローン測量のデモ

説明が終わったら、いよいよドローンによる測量のデモンストレーションです。

重さ3kgの小型ドローンで、最長15分間飛行できるそうです。コントローラーの画面で飛行ルートを設定し、自動で飛ばします。ヘリコプターというと、アクション映画などでは爆風と爆音が印象的ですが、このドローンは全然大丈夫です。そもそもの「drone(ミツバチ)」の意味がわかります。羽音のようなブーンと高い音で、予想よりうるさくないですね。

スッと垂直離陸して、高度180メートルまで上がっていき、上空を時速2kmで、ゆっくり回っていきます。海が近く風が強い場所なのですが、機体は多少揺れながらも、しっかり進んでいます。

GPSで機体位置を自ら認識し、搭載しているカメラで2秒に1回、地形を撮影しているそうです。

そうして2分後、測量を終えて着陸しました。完全自動で、通信が切れたときなどのためにコントローラーを持っているものの、何もなければ飛行中はまったく触れる必要はないそうです。

撮影後は24時間で3次元の現況図面になります。不要な建物や建機、樹木などは除去できるそうです。

質疑応答


質疑応答の時間もありました。興味深い内容も出たのでダイジェストでご紹介します。

Q)費用の目安は?


A)目安は「だいたい従来のレンタル建機の倍ぐらい」だそうです。トータルパッケージとして測量やサポートセンタも含めての金額なので、そのぐらいにはなってしまうようです。自社で3次元データを作成しようとすると、そのソフトウェア購入が高かったりするので、それぐらいならパッケージで頼んだ方がいい、として申し込む会社も多いのだとか。

Q)導入実績は?


なんと、国交省のi-Construction認定の現場のうち、6割にコマツのスマートコンストラクションが導入されているのだとか(2016年実績)。国の公共工事ではICT建機が必須になりつつあるので、事例は年々増えているそうです。

Q)導入時の講習などは?


通常、導入時に半日程度の講習があるそうです。業務開始後はサポートセンタで質問や要望を受け付けてくれます。

Q)ICT建機だけの導入も可能?


3次元図面はいつも頼んでいる設計事務所に、といったことも可能だそうですが、実際にはほとんどの会社がトータルパッケージで注文するそうです。

Q)対応可能地域は?


日本全国で対応可能だそうです。

Q)今後の進化は?


現在、高い木の周りやビルの間など、衛星データが入りにくい場所では認識位置がずれることがあったものの、2018年4月からICT建機で準天頂衛星との通信が可能になり、より精度が上がるそうです。


それから、現在は大型の建機が多いので、小型の建機も今後登場するかもしれないということでした。

ICT建機に試乗

最後に、希望者は実際にICT建機に試乗できます。ICTブルドーザーとICT油圧ショベルの両方が用意され、希望を出せます。今回はICT油圧ショベルに乗せてもらいました。

ICT建機とは、GPSなどの「衛星測位システム(GNSS)」で機体の位置を測り、距離と角度を測る「トータルシステム(TS)」でバケット(ショベル)の状態などを測り、建機を制御する「マシンコントロール(MC)」と、機械と人間が操作をガイドする「マシンガイダンス(MG)」のサポートを受けて、3次元データ通りに施工できる建機のことです。

とはいえ、見た目は特に普通の重機と変わりません。言われればアンテナが付いているな、というぐらいです。

しかし、運転席はかなり違います。コントロールボックスというモニタが2つもあり、タブレットをはめ込むアームもあります。エンジンをかけ、モニタをオンにすると、さまざまなデータが表示されます。

コマツの場合、GNSSとTSだけでなく、カメラや慣性センサ(加速度センサとジャイロセンサ)や電子コンパスも搭載されていて、法面の角度とバケットの角度や、土をどの程度掘ったのかなどをモニタで確認できます。そのため、丁張り(遣り方)などの目印や、人の確認が不要です。高精度な3次元データ通りに施工できるようにシステム化されています。

わざと深く掘りすぎる形でレバーを下げてみても、設計指示以上には掘らないようバケットが自動停止しました。目視ではなく映像と数字で角度調節できる締め叩き機能もありました。

これなら素人でもある程度はできそうですね。実際、これまで5年〜10年の経験が必要とされてきたのり面施工が新人でもできるようになったと喜ばれているとか。シートの座り心地もいいし、コクピットの雰囲気は若手にも気に入られそうです。

ベテランだと、雨で表面が削られそうなので、少し高めに仕上げておこうといった配慮をすると思いますが、そんな時はモニタで高さを微調整したりで対応できるとか。さすがさまざまな現場にレンタルしているだけあって、考え方が実践的です。

もう一方のICT建機、ICTブルドーザは、世界で初めて掘削から仕上げ整地までのブレード操作が自動化されています。オペレータは車両を前後左右に動かすだけで、設計図通りの施工が可能だとか。運転席のモニタには作業状況がリアルタイムで映し出されるそうです。

こちらも魅力ですね。

コマツIoTセンタは全国に10カ所

参考:コマツIoTセンタ

見学会は約3時間、やはりドローンが測量しているところと、ICT建機に試乗できるのは、貴重な体験でした。しかも無料。参加者の中にはライバルである建機レンタル会社の人までいましたが、問題なく受け入れてもらっていました。

同様の施設が日本全国10カ所(国交省の各整備局と北海道開発局の近く+福島)にあり、上にリンクを貼ったページで申し込めます。ICT建機が当たり前になる未来は、そう遠いことではありません。ぜひ一度、i-ConstructionとICT建機を体感してみてはいかがでしょうか?

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