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建設業界のトレンドを考える~イクメン社員が活躍できる建設会社

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「優秀な若い人材が欲しい」「伸びている若手社員を離職させたくない」――。

これは、建設に携わる多くの人事担当者の「心の叫び」といっても過言ではないでしょう。そこで今回は、これからの時代に建設業界においても処遇のトレンドとなるであろう、建設会社による子育て支援策について考えてみたいと思います。

若手社員が働くモチベーションとは?

40代~50代の中堅、ベテランの社員ともなると、働くモチベーションは何と言っても給料やボーナス、退職金などの待遇面であることがほとんどです。それもそのはず、一般的なライフステージを考えると、マイホームのローン返済や子どもの進学資金、老後の準備など、お金にまつわる多くのことがあるからです。

一方、20代や30代社員のライフステージを考えた時、自己啓発や趣味などの自分自身への投資に加え、結婚や出産・育児などがイメージされます。

これら若手社員のライフステージにおいても、当然、お金は必要になりますが、会社は彼らが「ワークライフバランス」を重んじている傾向が強いことを知っておかなければなりません。

要するに、彼らは仕事や家庭生活、趣味などのバランスを有意義に保つことを望んでいます。つまり、シャカリキに働いて残業代や休日出勤手当で、多くの賃金を得ることをまったくといっていいほど望んでいないのです。だからといって、彼らは働かずして多くの賃金を得ようとしている訳でもありません。

では、若手社員にとって仕事へのモチベーションとは何でしょうか?

ワークライフバランスを重んじる彼らにとって、仕事はライフステージの一部です。つまり「男は外で稼いでなんぼ」の考え方ではないのです。結婚後に子どもを授かれば、育児が優先順位の上位になることも当然あります。彼らは「育児=奥さん」という考え方を持ちませんし、逆にそのような考え方は「罪つくり」になるとさえ思っているほどです。

そのため、彼らが持つワークライフバランスへの柔軟な対応こそが、若手社員の働くモチベーションの向上に繋がるのです。

建設業に立ちはだかる育休取得のハードル

建設業に立ちはだかる育休取得のハードル

とは言うものの、建設業に携わる企業において、男性社員に育児休暇を推奨するには大きなハードルがあることも事実です。それでなくとも人手不足なのに、欠員が出てしまうことは現場にとって痛手となります。それは、まだ役職がない若い社員であっても、やるべき担当の仕事が与えられていることが多いためです。

育児休暇となると、1~2日の休暇でないため、その間は別の誰かに負担が強いられることも考えられます。そのため、直属の上司や同僚から歓迎されないことも大きなハードルとなるでしょう。これは企業の規模に関係なく立ちはだかるハードルといえます。

子育て支援を推進している建設会社

建設業界において、男性社員に向けた育児休暇をはじめとする子育て支援制度の実施には、依然として高いハードルがあることは事実です。しかし近年では、そのようなハードルを越えて、男性社員に育児休暇の取得を推進している建設会社が現れはじめています。

●「シェーンカムバック制度」!? ユニークな育児支援制度が満載

増木工業株式会社増木工業株式会社|http://www.masuki.net/

埼玉県新座市に本社をおく、増木工業株式会社は、約70名の社員を擁する中小の建設会社です。社長自らが「多様な働き方」を推進する旗振り役として、社員の意識醸成や社内制度の実施に積極的に取り組んでいます。

同社の育児支援策は、単なる育児休暇の取得制度だけではありません。
たとえば「親子出勤制度」。

育児休暇を終えた後も、安心して子育てをしながら働けるように「親子出勤OK!」というユニークな制度を実施しています。

基本、子どもは親の傍に設けられた席で、自由にしており、親が面倒を見切れない忙しい時などは、手が空いている他の社員や、時折、社長が子どもの面倒をみるといった、なんとも互助精神に溢れた制度だと思いませんか?

また、同社には「シェーンカムバック制度」という面白いネーミングの育児支援制度も実施しています。ネーミングから連想される通り、結婚や子育てで退職した社員が3年後までに復帰すると、退社した時の報酬から再スタートできる、復帰を希望する社員にとって非常に嬉しい制度なのです。

● イクメン社員の声を形にして定着率がアップ!

アサヒ工業株式会社アサヒ工業株式会社|https://asahikk.com/

島根県のアサヒ工業株式会社は、法面工事やコンクリート補強工事を主に行う、社員24名(平成30年4月現在)の建設会社。

2007年の社長交代を機に、会社の新たな方針として「社員満足」をキーワードに具体的な社員への処遇を模索していたそうです。その時に、男性社員から「子育てに積極的に参加したい」との声が多くあがったことを受け、有給休暇の取得制度とは別枠で新たな制度の実施に着手しました。

例えば、子どもの学校行事に参加するための有給休暇制度や、子どもの看護休暇は法が定める基準を拡大した条件で実施。イクメンを自負する社員が、安心して仕事と子育ての両立ができる環境づくりに貢献しています。

その結果、制度の実施前と比べて、働き盛りの若い男性社員の定着率が大幅にアップするという効果が。まさに、ワークライフバランスを重んじる若い社員の満足度に応えた結果といえるでしょう。

建設会社の子育て支援を行政がサポート

建設業に従事する男性社員のワークライフバランスを推進する上で、行政も独自の対策を講じています。

● 子育て支援制度を整えている会社に対して、入札で加点する自治体も!

福岡県は、県内の全事業所・企業に対して「子育て応援宣言」の登録を促しています。子育て応援宣言とは、社員が職業経験を中断することなく、子育てをしながら働き続ける選択がとれることを目的とした、登録制度です。

2019年7月現在、登録企業は6,938社。そのうち建設業の登録は2,632社にものぼり、全体の4割近くを占めています。

福岡県|建設工事の入札参加資格における「子育て応援宣言企業・事業所」評価制度について引用:福岡県|建設工事の入札参加資格における「子育て応援宣言企業・事業所」評価制度について|http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/niusatu-kosodate.html

特段、建設業を営む企業においては、子育て応援宣言に登録した企業に対して、県が発注する建設工事の入札参加資格に5点の評価点を付与されます。

登録期間は3年間。具体的な支援方法も同時に登録し、受理された企業には登録証が交付されます。

西部建設株式会社2引用:西部建設株式会社|http://seibuken.co.jp/publics/index/70/#&gid=1&pid=1

また、長野県も福岡県と同様に、県内のすべての事業所や企業を対象に、子育て応援宣言を推進しています。長野県では、登録会社を県のホームページで公開し、県民だけでなく取引き先となる企業に向けPR。雇用の促進や売上アップへの効果が期待できます。

長野県|社員の子育て応援宣言引用:長野県|社員の子育て応援宣言|http://nagano-advance.jp/?page_id=11355

できる子育て支援からスタートしてみよう

企業の子育て支援について、考え方は2つあります。「人材不足なので子育て支援は無理」と「人材不足だからこそ子育て支援を」という考え方です。

若い世代の働く意欲を向上させるため、国が進めるワークライフバランスの動きは、今やどんな業種にも浸透しつつあり、それは建設業も然りです。

しかし、最初から無理な対策をとってしまうと、業務に支障をきたしてしまう恐れも否めません。先の大成建設の事例からも分かるように、できることからスタートさせ、目標を定めて確実に実行することが何より得策だといえるでしょう。

若い世代は、変わろうとする会社の努力やトップの想いをキャッチするアンテナに敏感です。これからの日本、地域の建設業を担うのは間違いなく、彼ら若い世代です。その上で、これから先の将来において、会社の子育て支援は間違いなく処遇のトレンドとなることでしょう。あなたの会社でも、前向きに子育て支援を考えてみませんか?

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