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中小建設・工事会社が「消費税増税」で注意すべきこと、知っていれば得すること(1/3)

CAREECON
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目次(この記事の内容)

  1. 消費者向け請求時の税率計算は?
  2. 元請企業向け請求時の税率計算は?
  3. 下請企業からの請求を受ける際は? 
  4. 部材などの駆け込み購入って賢いの?
  5. まとめ

2019年10月1日から消費税が増税され原則10%となります。建設業のように工期が長いものは10月1日をはさんで工事が継続している物件が大半です。そのため、建設業の請負工事には特例の経過措置があって複雑になっています。この記事では、消費税増税の前後で、自分が請求する場合、請求される場合、どうすればいいのかなど、注意点と知っていれば得することを解説します。




消費者向け請求時の税率計算は?

消費税の増税にあたって、2019年10月1日以降の税率は10%で計算します。飲食業界などでは、軽減税率の対象をめぐって混乱しています。建設業界でも請負契約について特例の経過措置があり、消費税が8%なのか10%なのか判断が必要となります。

請負契約の特例の経過措置とは2019年3月31日までに契約した請負工事は、引渡が増税後の10月1日以降であっても消費税を8%とするというものです。通常の請負工事は引渡時の税率で計算しますから10月1日の引き渡しなら消費税は10%ですが、経過措置の対象であれば消費税は8%となります。

【特例の経過措置による請負契約の消費税】

・通常の請負契約 ⇒ 引渡日を基準に判断。9月30日までの引渡は消費税8%。10月1日以降の引渡は消費税10% ・特例の経過措置 ⇒ 2019年3月31日までに契約した請負契約は引渡が10月1日以降であっても消費税は8%

全国建設労働組合総連合リーフレット

元請企業向け請求時の税率計算は?

元請企業向けの請求の税率計算は消費税率が変わる10月1日以降は原則10%で計算します。請求額は消費税10%を受注額に上乗せした金額となります。しかし、消費税を8%で計算する特例の経過措置もありますから、契約と引渡の時期を確認して正しい税額を計算してください。

また、特例の経過措置の適用を受ける場合は、受注者に経過措置が適用された工事であることを書面で通知することとなっていますので、請求書に記載するなど忘れず行いましょう。

実務としては次のように消費税を計算して請求します。

例1:【2019年3月31日に税抜き1,000で契約、10月1日に引渡した場合】
契約日が3月31日なので特例の経過措置の対象となり、引渡日に関係なく消費税は8%です。 計算式:1,000+(1,000×8%)=1,080

例2:【2019年4月1日に税抜き1,000で契約、10月1日に引渡した場合】
契約日が4月1日なので特例の経過措置の対象外となり、引渡日の税率が適用されるため消費税は10%です。 計算式:1,000+(1,000×10%)=1,100

例3:【2019年10月1日に税抜き1,000で契約、12月20日に引渡した場合】
 契約日が増税後なので、引渡日の税率が適用されるため消費税は10%です。 計算式:1,000+(1,000×10%)=1,100

例4:【本工事を2019年3月31日に税抜き800で契約。追加工事を4月1日に税抜き200で契約。本工事と追加工事を一括で10月1日に引渡した場合】
 本工事は契約日が3月31日なので特例の経過措置の対象となり、引渡日に関係なく消費税は8%です。追加工事は契約日が4月1日なので特例の経過措置の対象外となり、引渡日の税率が適用されるため消費税は10%です。請求書は請求合計とは別に、経過措置の対象と対象外がわかるように本工事と追加工事の税抜き・税額を明記します。 計算式:{本工事800+(800×8%)}+{追加工事200+(200×10%)}=864+220=1,084

例5:【本工事を2019年4月1日に税抜き800で契約。追加工事を6月1日に税抜き200で契約。本工事と追加工事を一括で10月1日に引渡した場合】
 本工事・追加工事ともに契約日が4月1日以降なので特例の経過措置の対象外となり、引渡日の税率が適用されるため消費税は10%です。 計算式:{本工事800+(800×10%)}+{追加工事200+(200×10%)}=880+220=1,100

下請が元請に消費税率が上がった税額分を請求することは消費税法に則った正しい処理です。自社だけが消費税の増額分を請求して、同業他社がしていなかったらと不安を覚えることはありません。2019年4月に発表された経済産業省の「消費税の転嫁状況に関するモニタリング調査(2月調査)の結果について」では、小売業とサービス業を除いたすべての業界で「消費税の全ては転嫁できる」が90%を超えています。全業種のなかでも建設業は一番消費税が転嫁できると回答しています。

消費税の転嫁状況に関するモニタリング調査(2月調査)の結果について(引用:経済産業省|消費税の転嫁状況に関するモニタリング調査(2月調査)の結果について|https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2019/190412tenka_chousa1.pdf

元請が消費税の転嫁に応じてくれない場合や、消費税の転嫁を求めたため報復措置を受けるようなことがあれば、内閣府が相談窓口をひらいていますので相談しましょう。また、2019年6月下旬から7月上旬に下請法と消費税の転嫁に対して適切に対応するように会社宛に書面も郵送されています。

【消費税価格転嫁等総合相談センター】

専用フリーダイヤル:0120-200-040 専用ナビダイヤル:0570-200-123 メール相談:http://tenkasoudan.go.jp/ 駆け込みホットライン:0570-018-240

建設産業における消費税の転嫁対策について(参考:国土交通省「建設産業における消費税の転嫁対策について」|http://www.mlit.go.jp/common/001274668.pdf

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下請企業からの請求タイミングは?注意すべき禁止行為などをご紹介

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